取り組みの背景

 このページを閲覧する方には、価値観が多様化して支持対象が分散し、担い手も不足することで、打ち手に行き詰っていると感じている方がいると思います。また、形骸化した団体や組織で課題に取り組む方は、それぞれが積極的に動く理想像と、お願いしてようやく動いてもらう現状に、ギャップを感じることもあると思います。

 一方で、多くの人が、社会的課題に対して、積極的な意思表明や関与をしたいとは思っていません。また、影響力の大きな人や課題意識の高い人が、どれほど専門的で客観的で合理的に取り組んでも、多くの人々から賛同や協力が得られる保証はありません。そして、一部の支持や協力さえあれば実現できるような、政策/市民活動/住民組織活動の現場では、積極的に関わろうとしない人々の支持や協力の獲得は、労多くして益が少いため、今後の課題として先送りされがちです。

 

取り組みの方針

 もとより、すべての社会的課題に対して、人々が積極的な意思表明や関与をすべきとは思っていません。しかし、政策/市民活動/住民組織活動として人々の関わりを求めるのであれば、まだまだ働きかけの余地があります。

 例えば「サイレントマジョリティー」という言葉は、定義不詳で使われています。サイレント層(無反応)がマジョリティー(多数派)であるとの実感から、違和感なく受け止められます。しかし、社会的課題が自身や家族の生活や将来に関わることに気づき、意思表明や積極的な関与に変化することは珍しくありません。「常にサイレント」ではないのです。社会的課題への対応に人々の関わりを必要とするのであれば、そこを糸口にしない手はありません。

 また、様々な地域で、参加や協力や応援などの機会が「関わりしろ」となり、人々の共感や支持を引き出している場面を多く見かけます。社会的課題を解決しようと完璧な計画で取り組むよりも、人々の力を借りたり、評価に関わる人々の意識に働きかけた方が、総合的にメリットが大きくなる場合もあります。

 そこでDIYでは、より「多くの人」に「きっかけ」や「関わりしろ」を投げかける2つのアプローチを提案/実践します。

 

 (1) 質問する 自身や地域の課題を客観的に把握する方法を通じて、他人事ではく自分たちの課題としての、気づきや行動を促す。(例)アンケート、セルフチェック、ヒアリング。

 

(2) 楽しませる 課題意識の高い人だけが認識している社会的課題について、楽しみの中で、気づきや行動を促す。(例)ゲーミフィケーション、体験型講座。